The fragment of recollections
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「・・ハロウィン、か。」
部屋で本を読んでいたサラザールが顔を上げ、呟く。
外はもう日が落ちかけ、部屋には夕日が差していた。
あれからもう何年が経っただろうか、と夕日を背に物思いに耽る。
そう、あれは・・・



ロウェナ達と出会う少し前、俺が12歳ぐらいの頃。
俺の隣の家にサクラという名前のマグルの女の子が住んでいた。
俺よりも1つか2つ、年下で、東洋の・・・確か日本という国からやってきたらしい。
長くてさらさらとした黒髪を揺らして笑うサクラは結構可愛い子だった。
彼女とは良く遊んだし、色々な事を話した。
だけど、彼女の両親の事は、見たことも話を聞いたことも無かった。
サクラはイギリス人のおじいさんとおばあさんと一緒に暮らしていた。

サクラが10歳になる誕生日の日にサクラは分厚い本を抱えて俺の前に来た。
彼女が持っていたのは俺の家にあった本だった。
「どうしたんだ、サクラ。そんなに慌てて。」
「あのね、サラザール。あたしね、ハロウィンパーティーって言うのをしたいの。」
そう言ってサクラは分厚い本を広げ、ハロウィンの事が書いてあるページを開いた。
「ハロウィンパーティーでサクラは何がやりたいの?」
「あのね、仮装して、大きなかぼちゃに明かりいれて
 ・・・これの事ジャック・オ・ランタンって言うんだけど。
 それで、みんなで特別な料理を食べるの。素敵でしょ?」
サクラはイメージが頭の中に出来ているのか、とても嬉しそうな顔で話していた。
俺はあまり乗り気ではなかったが、サクラの嬉しそうな顔を見て、パーティーをやろうと思った。
「ああ、素敵だな。で、いつやるの?」
「今日やりたいんだけど、教えてもらったのが今日の朝だったから何も準備できてないの。」
そう言ったサクラの顔にさっきの嬉しそうな表情は無かった。
・・・そうだ。魔法を使えば。
魔法を使えば今日中に準備出来るのではないか。
「じゃあ、俺が準備してあげるよ。だからサクラは家で静かに待ってて?
 準備が出来たら呼びに行ってあげるから。それまで絶対に来たら駄目だよ。」
俺がこう言うとサクラの表情はみるみる内に明るくなった。

俺はゴドリックを呼び、準備を手伝ってもらう事にした。
ゴドリックとは家が近所でよく遊んでいたのだ。
まずは大きなかぼちゃ――ジャック・オ・ランタンと言うらしい――の準備だ。
魔法で大きなかぼちゃを幾つか呼び寄せ、サクラが持ってきた本に載っていたようにくりぬく。
次は仮装の服だが、これは家にあったローブやマントを洗濯しておいた。
これで十分仮装にはなるだろう。
俺はゴドリックが買い物に行ってる間に小さい妖精を呼び、
料理を作ってもらっているあいだに部屋の飾り付けをしていた。
そして最後に、くりぬいたかぼちゃの中に魔法で火を入れようとすると、 後ろでガタン、と何かが落ちる音がした。
その方を向くとそこにはサクラがおびえた顔をして立っていた。
「・・・サクラ・・・」
「サラザールは、あたしを騙してたの?」
「あのね、サクラ・・・」
「聞きたくない!」
俺は手を伸ばしてサクラに触れようとしたが、サクラはそれを拒んだ。
「魔法使いなんか大嫌い!魔法は異端の技術だって、パパがそう言ってたもん!」
「サクラ、話をき・・・」
「嫌だってばっ、もう絶交だから!もう顔も見たくないっ」
俺の言葉を遮りそれだけを言うとサクラは家を飛び出して行った。
その直後、ゴドリックが帰ってきた。
「今のサクラちゃんだろ?どうしたんだ?」
「別に、どうもしないよ。ただ、用事が出来たからパーティーはできないって、さ。」
「・・・へぇ。」
我ながら苦しい嘘だった。
なのにゴドリックは何も聞かずにそのまま帰って行った。

俺は3日後この土地を離れた。
風の噂でサクラの父親は異端審問官で、サクラも後に魔女狩りを進めた中心人物になったと聞いた。



―――魔法使いとマグルは決して相容れないものだ。
俺はこの時始めてこう思った。



       end....?





後書きという名の言い訳。

捏造しすぎですね!
スーもゴドも偽者ですし(汗)
あと時代背景全く考えてないので色々おかしなところがあると思いますι
なんだか後味の悪い終わり方で申し訳ないですー><
っていうかハロウィンあんまり関係ない気がしますが(滝汗)
これでもハロウィンの条件に入っているんでしょうか・・・入ってると思いたいですね☆(最悪)
夢小説にしようか小説にしようか最後まで悩んでましたが
夢にしたところでハッピーエンドにはならないので(うわ)小説にしました。
タイトルはツッコミ禁止です(苦笑)

しょうもないものですみませんー><


七瀬 南那さんの作品です。
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